一人の時の自分

只今、奈良にて出張講座中。仕事が終わるとホテルで一人になるわけですが…。以前、温泉で出会ったおばあさんとお孫さんらしきお二人の会話をふと思い出しました。旅行先で訪れた日帰り温泉施設、ちょうどよくひなびた感じの温泉でその日はあまり人がいませんでした。

 

私がちょうど浴室に入った時、お二人はすでに上がろうとしていた時だったようです。シャワーでかけ湯をしていました。先に脱衣場へ向かおうとしたお孫さんにおばあさんが声をかけたのですね。

 

「○○ちゃん、待って。使った桶と椅子を直してから上がりましょうね。それと自分が使った周りもシャワーで流して綺麗にしてから出ましょうか」

 

小学生低学年くらいのお孫さんは、言われた通りにしていました。その子におばあさんが更に「○○ちゃん、こうしておくと次の人が気持ちよく使えるからね」「一人の時でも、誰かの事を思って行動できる人になれるといいね」

 

「一人の時こそ、どう行動するかが大切なんだよ、一人の時の自分が本来の自分だからね」

 

ふ、深い。なんて素敵なおばあさんなんだろう…。と一人感動。それを「はい!」と可愛い声で返事をする女の子が、本当に可愛くて。その人たちとお話したわけではありませんが、素敵なご縁を頂けて本当に有難いな~とほっこりしたのを覚えています。

 

もう何年も前のお話ですが、それ以来、「一人の時こそ本来の自分」という言葉を大切にしています。なので、私もその二人に倣って、公衆浴場に行ったら桶と椅子を整えたり、トイレの洗面台を綺麗に拭いたりするようになりました。ビジネスホテルをチェックアウトする時は布団を直し、部屋をきれいに整えてから退出するようにしています。

あれもこれも、本来の自分が気持ちよく過ごせるためにする事。誰かの為だけではなく、ひとりでいる時を丁寧に過ごす事が大切なのかな…と思うのです。だからひとりの時こそ口角を上げて、穏やかである事を楽しむ。意識してそうするのではなく、無意識でそうできるようになることが私の目標です。

 

なぜなら、日常の行動が仕事の質につながるから。お客様の前では笑顔なのに、バックヤードでは口角が下がっていたり、お客様が寝ていて見ていないからと言って、雑な動き方をしてしまうと、なにより「自分が心地良く無い…」のですよね。それって自らが纏う空気感そのものなので、やっぱりお客様に伝わるであろうと私は思うのです。

 

 

出会う人みな師。

有難い出会いでした。

今日も精進あるのみ、口角アップで健やかな一日を過ごします。

 

 

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自分をもっと高めたい、上質を目指したい方へのお話、是非お待ちしております。

 

最後までお読みくださりありがとうございました!

感謝をこめて。

 

関口智子