これはこれから試験を迎える生徒さんにはネタバレになってしまうのですが…(笑)、技術試験を終えた後に生徒さんに必ず聞く事があります。「試験を終えていかがでしたか?」
試験の結果をお伝えする前に、ご本人が何を思って施術していたのか、技術を終えて実際どんな感想を頂いたのかを伺いたいのです。
それはその人にとって「試験を行う目的」がどこにあったのか?という事を確認する時間でもあります。
常々、「試験は合格するためのものではなく、今後お客様にお役に立てる心技体が身についているかを確認する時間です」と生徒さんにはお伝えしています。
私も【試験】っていう響き、正直とっても緊張します。きっと誰もがそうだと思うんです。しかしプロを目指すスクールで求めている試験は、あくまでもセラピストになるための「通過点」であり、最終ゴールでは無いのですよね。
それは頭で理解してる!でも緊張する~。と生徒さん方は仰います。分かる!その気持ちは痛いほどに分かる!!しかし、それを飲み込んで自分の中に押しとどめられるかがプロなんです。プレッシャーに押しつぶされそうになっても、最高のサービスがご提供できる、いえ「ご提供しよう!」という気持ちが本当に大事、私はそう思うのです。
最後には「やるだけやった!だから後は自分の出来る事をしよう!」と開き直って、呼吸を整えて、最初から最後までベストを尽くす。その気持ちはその人の技術を大きく変えます。本当なんですよ。精神状態は施術スタンスを別人のようにガラッと変えるんです。まさに自分との闘いですよね。試験の時には生徒さん方にそんな気持ちでチャレンジしてほしいと、いつも願っています。
なので、終了後に聞くのです。「試験を終えてどうでしたか?」と。
もちろん技術が一定レベルまで習得出来ている事が前提ですが、「クライアント様の為に心を込めて一生懸命施術した」と一言でも出れば合格です。言葉は自分の意識下に無いと出てこないものだから。。しかし、技術レベルが高くてもその言葉が一切、出てこなかったら残念ながら不合格です。皆さん一生懸命施術しているのはすごく伝わってきます、私も何千人のセラピスト育成に関わってきたんです、手からその方の状態は大体わかるのですよ。(はい、ここで怖いとか言わない(笑))
何度も言いますが「誰のためにやっている事」なのかを、私は重要視したいのです。。
生徒さんにはすんなりと合格と言ってあげたいですが、私は「生徒さんを待っているであろう未来のお客様」の為に妥協はしたくないし、まぁいいかとは言いたくない。今、この根底を作っておくことが、生徒さんとお客様の明るい笑顔いっぱいの未来になるはずだから。講師は生徒さんの未来を作るお仕事です、だから妥協はできませんね、やっぱり。
しかし振り返ると…。
出来ない、分からない、緊張する、私、昔しょっちゅう言ってました。余計な事を言って、自分で自分の立場を悪くしてました。でも気付いたんです。自分の道を凛と歩く人は「自分を励ます言葉しか使わない」って。だから真似してます、その人たちを思い出して、今でも。
完璧な人はいない。
でも自分がどう在るかは自分で決められる。
そんなセラピストを目指すスクールでありたいと思います。
なのでレッスンの時から、所作や言葉遣い、お客様への想い、何度も何度もお伝えします。しかし人間いざという時に本来の自分が出る。肚を据えて、その時こそどっしりと構えられるように。技術だけではない、その部分もご一緒に目指したい。さぁ、日常から精進精進です。そして、私もまだまだ未熟者、偉そうに言うからには私自身がまず日々精進し続けます!♪
改めて…卒業生の皆さん、受講生の皆さん、
こんな熱~い想いについてきて下さりありがとうございます!
皆さんのお陰様で、今日もこうしていられる事に感謝をこめて。
関口智子