今週はスタンス理論基礎応用から始まり、Atsuベーシックの短期集中講座と技術三昧の1週間でした。私にとっても大きなチャレンジの5日間。初めての短期集中を無事に終える事が出来るか内心ドキドキでした。
Atsuベーシック短期集中3日間
Atsuベーシックは通常5日間の講座ですが、短期集中講座は3日間連続、そして時間が10時~17時30分の長丁場となります(通常10時~15時)。
まず気を付けねばならないのは、皆さんが体調を崩さずに無事に終えられる事。通常のレッスンでも水分補給や休憩も適時に入れますが、皆さん、本当に一生懸命、根を詰めて技術練習されますし、私も熱くなるので…(笑)。
しかも3日間連続講座ですから、体調を崩さず、怪我の無い様に終えられるようにと安全祈願をしてからのぞみました。
目的意識を持ち続ける
Atsuベーシックでは、血液を隅々まで流し込むような深い圧と吸い付くような密着感を身につける為の身体の使い方、基礎を徹底的に学ぶ3日間。
その為には、上記にもあるように、技術の目的をいつも意識しながら施術する事が大切です。何の為に施術をするのかを思いながら施術する事で、まず身体の使い方がガラッと変わるからです。
Atsuではオイルトリートメントながら指圧のような圧を最初に加えます。3~5秒間ほど筋肉に垂直に圧を浸透させていく為のスタンスや動きになるのです。やりたい事をやるために身体を道具として使いこなしていく…、これは頭で分かっていても体に叩き込むまでには時間を要するのです。
頭で理論が分かって体がすぐに使いこなせたら、みんなプロのスポーツ選手やダンサーになっちゃいます。技術もそういう事なんですね。だから練習する前に目的意識をしっかり持つ事が大事なんです。
身体は3Dで見る目を持つ
更に技術目標としてAtsuの技術はクライアントの身体の隅々まで深く血流を流し込んでいく事をイメージしています。
よく「新感覚です!」と評価を頂くAtsuですが、それは手の一筆書きに秘密がありまして。お客様の御身体を行きも帰りも無く、表も裏も無く、立体的に一定の圧で施術していくのです。
となると、筋肉の走行への理解は必須。特に筋肉の起始停止、つまり施術したい筋肉がどの骨から始まって、どの骨で終わっているのか知識、感覚ともに理解している事で立体的に施術が出来るようになるんですね。
Atsuを受けて立体的に包み込まれるような感覚になるのは、そんな意図があるからなのです。
自分と向き合う時間
そしてスクールで大切にしたいのが、今の自分と向き合い、そのまま受け入れる、という事。
技術は手だけで行うのではありません。全身のパーツに役割があり、ひとつひとつをバランス良く使いこなしてこそ、施術が完成します。
また体を動かすには意志や気持ちが大きく関わってきます。普段の思考パターンが行動に反映されたりするんですよね。普段からせっかちな方は、急な動きになってしまったり、慎重すぎると呼吸が止まってスローペースな動きになってしまったり…、逆におっちょこちょいさんは、肝心な部分がサラッと抜けてしまったり…。
お客様に良い技術をご提供するには自分の良い面はどんどん伸ばしつつ、改善すべき点は身体共に見直す必要があると私は考えています。となると、自分と向き合い、内側にあるものを受け止め、日々の自分を律する事も必要になってきます。 変化の時には色々な手放しや出来事が訪れる人もいます。
スクールで呼吸法や瞑想をして内観する事で、普段は気付かなかった自分の想いや思考パターンを見る。そしてそれを善しとも悪しともせず、あるがままに受け入れる。今の自分を知ってから「ここからどうしたいのか」を見極めていく。それが次なる道につながっていくのですね。
なので瞑想はその時その時で感じる感覚が違います。心地良いと感じられる日もあれば、呼吸が上手くできず苦しくなったりする事も。でも良いのです、それで。それが今の自分なのだと「ただ」思う所からなのです。もし、無にならなければナラナイ、きちんと姿勢を正さねばナラナイ、と思ったのであれば、それも今の自分の思考パターンが映し出されているのかもしれませんね。頑張ってる自分、まずはハグしてあげたいものです。
セラピストの姿勢矯正?
レッスンが進むにつれて、どんどん進化していくお二人のスタンス。時に惚れ惚れするような美しさになる事も。何より最初は緊張し硬い手だったのが、面が広く大きくなるような密着のある柔らかい手に変化してきました。
スタンスの型が身につくにつれて、お二人の姿勢もどんどん良くなっていきます。Atsuのスタンスは自分の骨格を自然体で、バランス良く使いこなすことを目指します。でも施術の時だけそれをしようとしてもNGです。日常の姿勢が自然体で使えているからこそ無理のない施術が出来るのです。
なので、座る時も立っている時も、重心や股関節、体幹を意識。札幌の近藤朋子さん、Atsuレッスンに参加する前から姿勢に気を付けて下さり、周りの方から「胸周りが開いたね!」と言われる事が多くなったそうです。生徒さんからそういうお声を聴くと本当に嬉しいです。
逆に普段から姿勢バランスを練習しておかないと、スタンス習得に時間が掛かる…、長年講師活動をしてきて出した結論です。お二人ともに事前にスタンスの基礎理論をしっかり予習して下さったお陰様ですね。3日間という短い日数ながらメキメキと上達していくのが肌で感じられました。
愛情が伝わるスタンス
最終日は技術の総仕上げと試験です。筆記はありませんが口頭試問で、こちらから指定した筋肉の起始停止を骨格模型を使ったり、私の身体で位置を確認しながら答えて頂きます。
前述した通り筋肉の走行や位置が理解できていないと立体的な施術が難しい、なのでここは必須。
そして全身の技術を一人一人確認してきます。ずっとこの3日間通してお伝えしてきた事。「クライアントも一人一人筋肉の弾力性が違う」「圧を押すのではなく、クライアントの筋肉の弾力を手のひらで感じながら、沈み込むように、溶け合うようにふんわり優しい心を込めて」
お客様ひとりひとりの御身体の弾力性は全く違います。その弾力をお借りするつもりで自分の身を預けていく事。自分もまあるくなって、お客様をハグするようなスタンスで。そんなイメージが出来上がると、本当に深く優しい圧が相手に伝わるのです、実際に。
自分ひとりで施術をするのではありません。お客様が体をゆだねて下さるから、そしてこちらも身をクライアントにゆだねるからこそ出来る施術。感謝の気持ちと溢れんばかりの愛情を、きちんとお客様にお伝えするためのスタンスを身につけて頂く、それがAtsuベーシックの最大の目的なのです。
試験最終日、3日間というハードな日程をクリアして無事お二人ともに技術合格でした。「更に練習してもっと上手になりたい」終わったばかりのお二人の言葉です。更なる未来への可能性を信じているからこそ出てくる言葉です。最後は涙あり、お互いに感謝の気持ちを伝えあい、励まし合い、名残惜しい気持ちで終了しました。
今回参加して下さったのは静岡県西伊豆から金子香保里さん。ご主人のダイビングスクールをお手伝いしながらリフレクソロジーやアロマサロンも切り盛りする頑張り屋さん。落ち着いた雰囲気でエレガントな香保里さんですが、熱い心とキュートな面もお持ちな素敵な方なんです。手から誠実なお人柄が伝わってきました。
そして北海道札幌からは近藤朋子さん。ハワイでロミロミを学びロミロミが大好き。しかし向上心が高く更なる技術向上を目指してAtsuの世界へ。ご自分でユックリペースだからとコツコツ丁寧に予習して下さってました。朋子さんは常に人の良い面が見つけられる人。その優しさが手から伝わってきました。
実はもうお一方受講予定でしたが、急遽お休みとなりお二人での受講となりました。でも、それもタイミング。次の日程で受講頂く日がその方にとってのベストタイミングなのだと信じています。出会いは必然、香保里さん、朋子さん、そしてモデルさんとしてご協力頂いた皆様のお陰様で初めての短期集中講座は無事に終了しました。
今、ブログを書いていて感謝の気持ちでいっぱいです。皆さんのご活躍を、そしてクライアント様とのハッピースパイラルが沢山生まれる事を願いながら。皆さんこの度の受講誠にありがとうございました!
そして、長い長い文章を最後までお読み下さりありがとうございます♪
感謝をこめて。
►札幌ロミロミサロン マウナ・ラニ近藤朋子さんのブログはこちら
►モデルでお越し頂いたたけいみきさんもレポ書いて下さいました
今日も口角アップで健やかな笑顔の一日を。
関口智子