今日はスタンス理論講座の応用編を埼玉で行いました。骨格から体の使い方をみっちり学ぶ基礎編とは違い、応用編はセラピストマインド的なお話が多くなります。なぜなら、「触れる」ことは「セラピストの感覚」的なものに大きく作用され、感覚は意識やイメージによっても表現の仕方が変わるからです。
丁寧に触れるにはまず自分を整えることから
レッスンの際に、常々「お客様に丁寧に触れましょう」とずっと繰り返しお伝えしてきました。それは何度も何度も。ですが何度お伝えしてもなかなか伝わらない…なんでなんだろう…、伝え方に問題があるのかな…と考える時があり、ふと気づいたことがあります。だいぶ前の事です。
相手に「丁寧に触れる」前に、セラピスト自身が「丁寧に触れられている」経験を積んでいるか?という事。
セラピストは感覚や感性の仕事です。感性を表現するには、そのイメージが自分の中にあること…、そしてイメージを持つには、自分が「そのもの」を経験(体感)していることが必要だと考えています
(中には、体験していなくて持って生まれた感性で表現できる人もいます、それは人は天才という…。)
【丁寧に触れられる体験】は人に求めるものばかりではありません。まずは自分が自分の体に対して優しく丁寧に触れる、という事もできるのですね。
私はそれに気づいたとき、自分の生活を見直しました。例えば、日常の中で歯磨きをするときに、気づいたら歯ぐきから血が出ていたり、虫に刺されて痒いのが我慢できず、皮膚が破れて血まみれになるまで掻いてしまったり。あらら、自分の体に対して丁寧に触れていないな…と愕然としました。
知らないうちに痣が出来ていませんか?
または、気づかないうちに足などに、痣があったり。いつの間にか、どこかにぶつかっている…、こんな経験はありませんか?痣ができる位なので、きっとぶつけた時は「痛い!」と体は感じたはず。でも、思考に気を取られていたり、体の感覚が鈍くなっていたりして、痛みに気づかなかったのかもしれません。
それがセラピストのタッチと何の関係があるの?と思うかもしれませんが、オオアリなんです。
知らずどこかにぶつかって歩いているという事は、自分のパーソナルスペースの認識が曖昧になっているかもしれないんです…。という事は、ですよ。施術中、気づかないうちにお客様の足や腕にコツコツぶつかっていたり、デコルテ施術の際に、お客様のおでこに胸を乗せてしまっていたり、悪気は無いのにお客様の不快になる行動を取ってしまっている…かもしれないんです。
パソコンのキーボードを叩くときも、必要以上に強打していたら指が痛くなります。シャンプーの時もガシガシと爪を立てて洗っていたら頭皮が傷つきます。これ全部、昔の私の事。全然、自分の事、大事にできていなかったな~って思います。
丁寧に触れられると大切にされている感じがする
AtsuStudioJapanでは丁寧に触れることを徹底して学びます。時には厳しく。ですが、卒業生さんがこんな報告をしてくれると、「やっぱりあそこで妥協しなくてよかった」って思うんです。
「~こんなに丁寧に触れられるのは初めて、とても大切に大切にされている感じがして感動しました~、という嬉しいお言葉を頂いたんです!」
「~◎◎さんの手は離れず、ずっとついていてくれるので、安心して受けられる~、って言ってもらえたんです!」
私にとっても嬉しいお客様の声。
卒業後の笑い話として、「今ではお客様から触れ方をほめてもらえるようになったけど、受講中は智子先生に「●●さん、雑です…」と何度言われたことか。」
「でも雑と言われても、その感覚が分からなかったけれど、今なら分かります、感覚って育つもの、本当にそうなんですね!」
分かってくれてありがとう…涙。
私も報われます(笑)
触れる技術を学ぶ
私自身は「丁寧に触れる」というのは【技術の一つ】だと思っています。
いくら言葉で、そして心で「あなたがとても大切です」と思っていても、相手に伝わらなければ一方通行の片思いになってしまいます。。心で思っていることを目に見える部分で、耳に聞こえる部分で表現できる、つまり、ノンバーバル(非言語)で感じて頂けるのがプロなのですね。
触れる、触ることは誰でも出来ることです。
更に、セラピストとしての「触れる(タッチ)の質を上げる」ことで、お客様との安心や信頼につながり、この仕事がもっともっと必要とされていく、そう私は考えています。
ここで言うタッチの質は、所作だけではなく、もちろん「気持ちよい触れ方」「心から感動する触れ方」も含まれます。安定して触れるにはやっぱり、基本的な体の使い方が安定していること、それを改めて今日のスタンス理論応用編で感じました。
何故なら、今日の生徒様方、体軸を意識した体の使い方をマスターするにつれ、モデルさんから「気持ちいい~!」「すごい上手!」という声がどんどん上がってきたんです。本来持つ、自分の自然な体の使い方を意識することで、触れる(タッチ)の質がグッと上がったのですね。(もちろん生徒さんの頑張りもあります)。
相手が気持ちよいと感じるタッチは、セラピスト自身も気持ちよいんです。お互いに心地よく感じる事で、オキシトシンも放出され信頼関係も増し、本当に良いことずくめ。スタンス理論の応用編は「タッチの質向上編」という名前にしようかと思ったくらいでした(笑
私自身も「触れる質」を上げること。
2018年の大きなテーマになりそうです。
更に研究して、自分自身の質も更に上げていきたい、そう思っています。
スタンス理論講座でご一緒に探求しましょう!
お待ちしております♪
今日も口角アップで笑顔の一日を。
AtsuStudioJapan
関口智子