毎回、参加を楽しみにしている今野義孝先生主催のシニア研究会。心理学を軸に今野先生のお話を伺ったり、参加者の方とディスカッションしたりと、とても有意義な時間を過ごさせて頂いてます。忘備録としてシェアさせてください。
学び
今回は「愛着障害」や「離人症」について学びました。いずれにしても幼少期の体験や愛情の起源となる経験の不足が原因のひとつとされています。
では、その「経験」とは何か。
優しい声掛けや眼差し、温かい温度、そして優しく触れられるという、肌、そして体を通しての体験を差します。身体から得られる経験が、心の安定、安心、信頼できる心を育むのですね。
愛着障害のまま大人になる事で、満たされない想いや気持ちが満足するまで物事に執着してしまう、それが行き過ぎると摂食障害、過食、ワーカーホリック、ストーカーやDVへの誘発につながることも。(あくまでも例です)
今野先生は「人間は愛が必要」だと仰います。
愛はお互いを認め、信頼し、自分の自己価値を認識させるもの。
赤ちゃんが無条件に可愛いのは、愛を与えてもらうためなのですね。
幼少期の触れ合いの大切さを、毎回痛感しています。
しかし!不足したまま大人になってしまった人はどうするのか。
人間色々な事情があります。そして過去には戻れません。
前述で障害という言葉を使いましたが、本人が気づいていないケースも多々あるそうです。しかし私自身の経験を振り返ってみても、大なり小なり皆様々な想いを抱えているのではないかな、辛い想いを経験したり、自分ではどうにもならない想いを持て余してしまうこともあるのではないかな、と思ったりします。
子供のころに、無条件に安心感を与えられなかったことで、自分は「あるがままの存在でOK」なのではなく、「何かをしなければ認めてもらえない存在」なのではと不安になる、その不安を打ち消すように、勉強や、仕事に没頭したり、やらなければ!という強迫観念にかられたり。でも自分の満足基準が分からない、人から褒められるまでやる、でも褒められてもやり続ける…。そしてやりすぎて燃え尽きる…みたいな。
今回の学びで逆に私は思いました。満たされるまで執着する、つまり「やり続ける」というのはすごいエネルギーでもあると思うのです。そのエネルギーを向ける方向性を変えれば、逆に人を助ける研究が発明されたり、芸術が生み出されたりするのではないかと。
そのエネルギーをプラスの方向に導くためには、どうしたらよいのか…。良き出会いや良き学びが必要だな~と。。しかし、良きご縁に出会っても余裕が無かったり、気づける視野が狭かったらそのチャンスはつかめないんですよね。
今野先生は仰います。『心と身体が心地よいと感じる体験を持つこと。』マインドフルネス(呼吸法や瞑想)を日常に取り入れ、肌に心地よさ(温かさを感じるリネンや服、布団など)を感じさせ、心地よい人たちとお付き合いをする。
身体と心は繋がっています。
身体が心地よいと感じることは、心も心地よいと感じ、それがいつしか安心、安定に置き換わっていくのです。
心が安らかであれば、余裕も生まれるんですよね。
良きご縁に今は巡り合えなくても、自分で出来ることもあるんですね。
だから日ごろから質の良いものを取り入れるのって大事なんだな…改めて思います。(特に質感)
何かに没頭したり執着する、という事は悪いことばかりではありません。そんなエネルギーは持ちたくても持てない人もいます。心が心地よい状態で、そのエネルギーを使えれば、世界はもっと幸せになる、理想かもしれませんが、そう思うのです。
そして私達セラピスト(ボディワーカー)の出来る事。
リラクゼーションはリラックスだけではなく、ヒーリング(癒し)でもあります。
優しく触れる、呼吸を合わせる、温かい手で包む、緊張していた身体がだんだん緩まってくる事で、自分本来の感覚「らしさ」を取り戻す。
前述しました質感の良いものに触れられること、触れる事が大事だと。
「質の良い」セラピストの手、触れ方をプロとして徹底して意識すること。
肩こり、腰痛、不定愁訴の改善も大事ですが、その改善は「自分本来の感覚」を取り戻すところからなのだと、今野先生から学び、触れるセラピストの役割をもう一度深く考えるようになりました。触れられる事で心が安定して、初めて不定愁訴は改善される、そう思うからです。
心理学の学びは、お客さんとコミュニケーションをとるための学びだと、私は思っていました。こんなに、触れることに直結しているとは…、私もまた良き師とのご縁を今、頂けた事に改めて感謝をしています。
ジャパニーズオイルセラピーAtsuでは、触れる質を高めていきたい。
心と体が直結するセラピーを目指していきます。
AtsuStudioJapan
関口智子