ジャパニーズオイルセラピーAtsu®プロフェッショナルコースを習得するには、一連のカリキュラムを修了後、モニター症例50件取得にチャレンジして頂いています。50件!というと多いと思いますか? それとも全然余裕と思われますか? いずれにしても、卒業後に真に独り立ちしていただくためにの大切な学びの一つと考えています。
モニター症例って何をするの?
このモニター症例は、まさに実践スタイルです。課題は【接客・カウンセリング・施術60分・お客様からのフィードバック・自身のフィードバック 】というサロンでお客様をお迎えするのと同様の流れです。
詳細をご紹介すると…
①モニターさんの日程が決まる
②事前に【当日のご案内】【事前メールカウンセリングフォーム】をメールで送る
③3日前を目安に施術当日のリマインドメールを送る
施術前から実践的にモニターさんとやり取りをします。これはモニターさんがお友達だったり、家族であっても、必ずおこなってくださいとお伝えしています。
当日は…
①お客様をお迎え同様のサロンセッティング
②お迎えのご挨拶からサロン内の案内や誘導
③フットバスで足元を温め施術効果を高める
④カウンセリング(姿勢バランス・事前に頂いたカウンセリングフォームに基づいて)
⑤施術の組立て
そして当日は、接客やフットバスなどの一連の流れも行います。この接客こそ、何度も何度も練習する必要があるのです。サロンではお客様にお伝えすることが沢山あります。それを分かりやすく丁寧に伝えられるように言葉を磨き、お客様を不安にさせない笑顔や立ち居振る舞いは、すぐに身につくものではありません。とっさの判断を焦らずに行えるようになるためにも、モニター症例の段階から必ず行ってほしいのです。
施術は、姿勢バランス、カウンセリングを行ってその方に合った施術の組立を毎回することも必須。同じ流れになってしまったとしても、その日のお客様の様子で、力加減を変えたり、多めに施術したい部位があったり、スピードを変えたり、と、色々な工夫が出来るはずです。とにかく色々なケースを想定して施術させて頂くことが、必ず皆さんの力になっていくのですね。
変化をお互いに知るために
しかし、やみくもに50件の施術をするのではなく、お勧めしているのは、10人を定期的に5回以上施術する事。私たちセラピストは、お客様の日常が、生き生きと過ごしていけるようお手伝いをさせていただきます。1回限りのお付き合いではなく、定期的にメンテナンスする事で、お客様の心や体がどう変化するのかを、リアルに生徒様に感じて頂きたいと願っています。
実際にモニター症例を終えた生徒様方から、モニターさんの感想で、最初の数回では自身の身体や心の変化が分かりづらかったが、4回目、5回目になると、気持ちが前向きになっている事に気づいたり、姿勢がキレイになってきたことで、いつも感じていた身体の不調が無くなっていた、という嬉しいご報告もいただいています。
もちろん、ご家族や身近な方がモニターさんになっていただいてもOK です。身近な大切な方の健康サポートをしていくことをAtsuでは推奨しています。ですが、前述した通り、接客、カウンセリング、アフターケアカウンセリングも必須です。ただモニター症例をこなすことが目的はありません。
未来のお客様と良き関係を築いていくことを目指して、きちんとチャレンジした方だけが実力がついていく世界です。これを乗り越えて下さった生徒様方は、卒業後、沢山のお客様から信頼され、繁盛サロンになっています。
すぐに開業を目指すなら
当スクールで受講される方は、個人開業を目指される方がほとんどです。卒業後にすぐ開業したいという方も少なくありません。個人開業する前に、サロン勤めなどされると、更に色々な経験を積むことが出来るとは思いますが、ご家族の事情などで外にお勤めが難しい方もおられます。
卒業したてですぐにサロン開業!なんて、甘い!と仰る方もいるかもしれませんが、当スクールの目標は「卒業する前からリピーター様が付く技術と接客、知識を習得する事」を掲げています。スクールというよりも、サロン開業の為のトレーニングセンターのような場所ですね。
人間に密接に関わっていくこの仕事は、とても奥が深くて、ここまで学んだらおしまい、はありません。本当に天井知らずの勉強量で、何年たっても新しい学びや気付きに、また成長できた!と喜びもあれば、こんな事も私は知らなかったのか…とがっかりする事もあります。
なので、卒業してからも学びは続き、更なる経験を積み続ける、とにかく「やるしかない」という仕事だと思っています。でも、そうするといつまで経っても自信が持てない…という方も出てくるかもしれません。しかし、大切なのは、「今、持っている技術、知識で精一杯やる」という事が重要なのです。しかし、開業当初からお客様にご満足いただけて、セラピストも自信を持ってサービスが提供できるようになる…その為の必要なカリキュラムを常に精査しながら組んでいます。
このモニターを一人行うためには、施術+前後1時間ほど時間を要します。また、サロン準備や片付けも含めたら4時間前後位かかるかもしれません。しかも、このモニターさんは、原則無料で行って頂きます。毎日の忙しさの中で、無料のモニタ‐練習にこんな時間は割けない…と思うかもしれません。
しかし、このモニター期間は、報酬以上に、経験値という財産を得ることが出来ます。私たちの仕事は、施術を受けて下さる方がいなければ成り立ちません。その方は、貴重な時間や労力、または交通費、スケジュールの調整もして下さっているでしょう。モニター練習は、「やってあげている」ではなく「やらせて頂いている」なのです。
きっと50件のモニター期間の中で、セラピスト自身も色々な気持ちの葛藤が出てきます。こんなに私は時間と労力を掛けているのに、無料なのか…と思う事もあるかもしれません。しかし、サロン開業して本番でお客様でお試しする事は出来ません。開業当初の期間は、本当に大切な時期です。ご新規のお客様は、期待と緊張を織り交ぜながらご予約、来店されます。
新人だから、開業したてだから…で許されるミスと、許されないミスがあるのです。しかも私たちの仕事は客単価が安くはありません。開業当初から自信を持ってサービスをご提供するための準備は、50件では足りないくらいなのです。実践的な訓練を積まずに、いざサロン開業し、無理なスケジュールでのご予約を受けてしまい、時間が間に合わなくてこんなはずでは無かった…という事も避けられます
有難いことにAtsuの生徒様方の頑張りのお陰様で、無料モニター様が有料顧客様となって、ご予約を下さるケースを何例も報告を受けています。
皆さんが、接客、技術、カウンセリングを、手を抜くことなく、一生懸命行ってきた結果ですね。ここで、実際にモニター症例を行っている生徒様より、生のお声を頂きました。これからモニターに入る皆さんのご参考になると思います。是非ご覧下さい。
モニター症例を続けて(生徒様のご感想から)
先生の講座で一番印象深かった言葉、たくさんあるのですが…
セラピストは黒子である。
この言葉の奥深い本当の意味を理解できたのはモニターを開始してからでした。
モニター開始直後、特に緊張しやすい私は、余裕が無く、自分にも自信がなく、お客様に満足していただきたいと思いながらも、不安から知らずに気負ってしまい、ついつい結果を出さなきゃとか手技や実技に拘りすぎて、体にも知らずに力が入りすぎていたんです。これって「私が」と知らずに主役を自分にしていたんですよね。体に力が入ると当然、お客様への反応にも現れてしまって…
黒子になるというのは、技術を磨き自分に自信をつけなくてはできない事。自信があれば、無駄なアピールしなくても結果として伝わるんですよね。そして、サロンでの主役は、お客様。サロンに来る前から、滞在中は勿論、帰宅後まで安心して、心地よい気分で過ごしていただくには?を考える上で、接客や自分自身の日常生活、心のあり方を見直す上ですごく役に立っている言葉です。
事務的ではなく、一人ひとりに合わせた配慮ってやはり自分に余裕がないとなかなか出来ないんですよね。普段の生活の過ごし方から見直して、いかに日常に落とし込み気持ちに余裕を作る、技術を磨き自信をつけることにもつながることだと改めて気づかされました。この言葉は、これからも、とても大切にしていきたいと思っています。
技術が素晴らしければ、それだけでお客様が来るのか❓
お客様は、技術だけではなく、想いに魅せられる。
これも、モニター様を受けてから実感したことです。モニター期間は無料とはいえ、時間も交通費もお客様のご負担となります。他に魅力的な予定が入れば技術がイマイチだったらもう来なくなるのでは…?と不安になったこともありました。新米セラピストの技術はやはり経験豊富なセラピストさんに追いつくには時間が必要だったりします。ですが、接客を学んでおくと意外なところから反応が返って来ることに気づきました。
毎回、もちろん、完璧を目指していますが、完璧でなくても、
所作や相手を思う気持ち所々に散りばめておくことで伝わる思いがあるのだなと気づかされました。
正解がどうかは少し疑問が残りますが、ある意味新米セラピストの緊張も相手には不安ではなく、一生懸命な想いとして伝わるようで、事前カウンセリングでも「今回も楽しみにしているよ〜」などのエールを頂くことも。
この言葉が励みになり、また、自身の成長とお客様への還元へ努める励みになっております。
講座で教えていただいた
予約確認の事前連絡や事後連絡やお客様宛のちょっとしたお手紙などは大変よろこばれています。事務的になりやすい作業ほど相手を想いながら行うように心がけています。
自分一人では、気づけないたくさんの気遣い、お客様視点を考慮したお声がけなど、表情、服装、掃除、事前、事後連絡などの基本のきを学べたことも財産となっています。
今後、経験や知識が増え自信がついてくると知らずに、自分の価値観を押しつけてしまう危険性。
そう言ったことを回避する上でもお客様との距離感や自分のポリシーの貫き方、お伝えの仕方などを考える上で大切にしていきたい内容だと思っています。
(北海道札幌市・Atsu受講中の生徒様より)